家計金融資産2519兆円。インフレ時代に考えたい「貯める・増やす・計画的に使う」

家計金融資産2519兆円とインフレ時代の資産運用・取り崩しを考えるイメージ お金

日銀が2026年9月17日に発表した4〜6月期の資金循環統計によると、6月末時点の家計の金融資産は前年比11.0%増の2519兆円となり、過去最高を更新した。株式等は486兆円、投資信託は193兆円と大きく増える一方、現金・預金は1132兆円で、金融資産全体の44.9%を占めている。

日本の家計が持つ金融資産は増えている。

ただ、私が気になったのは「いくら持っているか」よりも、そのお金をどう守り、どう増やし、どう使うのかということだった。

日本では長い間、物価が大きく上がらない時代が続いた。そのため、「貯めておけば安心」という感覚が今も強く残っているように思う。

でも、インフレが続く時代では、預金残高が減っていなくても、お金の価値は少しずつ目減りしていく。

これからは、貯めるだけでなく、増やす。そして計画的に使う(取り崩す)ことまで考える必要がある。

今回は、そんなこれからのお金の持ち方について考えてみたい。

日本人は「貯めること」に慣れてきた

日本では、長い間「老後のために貯めておく」という考え方が強かったように思う。

もちろん、貯蓄は大切だ。急な出費に備える生活防衛資金も必要だし、すべてのお金を運用に回せばいいわけではない。

ただ、日本は長く低インフレ・デフレ的な環境が続いた。物価が大きく上がらない時代なら、現金や預金を持っていても購買力が急激に落ちることはなかった。

だから「貯めておけば安心」という感覚が定着したのも、ある意味では自然だったと思う。

ただ、今はその前提が少しずつ変わっている。

「減らない」だけでは足りない時代になった

日本では長い間、物価が大きく上がらない時代が続いた。

そのため、「現金で持っていれば安心」「預金しておけば減らない」という感覚が、今もかなり根強く残っているように思う。

でも、インフレの時代は少し違う。

預金残高が減っていなくても、物価が上がれば、そのお金で買えるものは少しずつ減っていく。

たとえば物価が毎年2%ずつ上がれば、今の100万円で買えるものは、10年後にはかなり少なくなる。

「100万円が100万円のままでも、実質的な価値は下がっていく」

これからは、元本が減らないことだけでなく、お金の価値そのものをどう守るかまで考える必要がある。

長く続いた低インフレの感覚のままでは、これからの環境には合わなくなってきている。

インフレに負けない運用を考える

だからといって、すべてのお金を投資に回せばいいわけではない。

生活費や近い将来に使うお金は、現金で持っておく必要がある。

一方で、10年、20年先まで使わないお金まで、すべて現金のまま置いておく必要があるのかは考えたい。

株式や投資信託、債券などを組み合わせながら、物価上昇に負けにくい形で資産を持つことも必要になってくる。

投資の目的は、ただ資産額を増やすことではない。

将来も今と同じように、お金を使える力をできるだけ保つこと。

私は、これがインフレ時代の運用で大切な考え方だと思う。

貯めたお金は、計画的に使う(取り崩す)

資産形成というと、「いくら貯めるか」「どれだけ増やすか」に意識が向きやすい。

でも、老後に入ってから本当に難しいのは、貯めた資産をどう使っていくかだと思う。

使い過ぎれば不安になる。逆に、減るのが怖くて全く使わなければ、そのお金は自分の人生を豊かにするためには使われない。

だから必要なのは、運用を続けながら、必要な分を計画的に使うこと。

旅行、趣味、学び、家族との時間。元気なうちにしかできないこともある。

お金は、ただ残すためにあるのではなく、人生をより良くするために使うものでもある。

私は、「貯める・増やす・計画的に使う(取り崩す)」までを一つの流れとして考えることが大切だと思う。

まとめ|お金は「貯めるだけ」では終わらない

日本の家計金融資産は2519兆円まで増えた。

ただ、大切なのは資産額そのものではなく、そのお金をどう持ち、どう使うかだと思う。

長く低インフレの時代が続いた日本では、「減らさないこと」が安心につながってきた。

でもこれからは、インフレに負けない形で資産を持ち、必要なときに計画的に使っていくことも必要になる。

貯める。増やす。そして、計画的に使う。

お金は残高を増やすためだけのものではなく、人生を豊かにするための道具でもある。

だからこそ、これからは「いくら残すか」だけでなく、どう使っていくかまで含めて考えることが大切なのだと思う。

老後のために貯めるだけでなく、元気な今にお金を使うことについては、こちらの記事でも詳しく書いている。

出典:日本銀行調査統計局「2026年第2四半期の資金循環(速報)」
(2026年9月17日公表、2026年6月末時点)

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